ダイブ構成とは
ダイブ構成(Dive Composition)は、機動力の高いヒーローを駆使し、敵の後衛や孤立した敵に素早く接近し攻撃を仕掛ける戦術です。この構成では、敵のサポやDPSなど、耐久力の低いターゲットを優先して狙い撃ちすることが鍵となります。目的は、敵チームの連携を崩し、短時間で有利な状況を作り出すことです。
他の構成と比較すると、その特性が明確に異なります。
- ラッシュ構成(Rush Composition)
ラインハルトやルシオを中心に、高耐久と集団戦力で前進する戦術。連携力は重要ですが、機動力に劣るため、ダイブ構成の速さにはついていけないことがあります。 - ポーク構成(Poke Composition)
遠距離から敵を牽制し、ダメージを与える戦術。機動力が乏しく、ダイブ構成の攻撃に対応するのが難しい場合があります。
ダイブ構成は「速攻戦術」の一種とも言えますが、単なるスピードではなく、ターゲットを絞った計画的な攻撃が重要です。特にオーバーウォッチ2(OW2)では、タンクが1人に制限されたため、タンクの役割がさらに重要になっています。タンクが的確にリードしないと、構成全体が機能しなくなるリスクがあります。

ダイブ構成に適したヒーロー
ダイブ構成を成功させるには、高い機動力を持ち、特定の役割を担えるヒーローを選ぶことが重要です。それぞれのロール(タンク、ダメージ、サポート)に適したヒーローを以下に詳しく解説します。
タンク
- ウィンストン
- ダイブ構成の代表的なタンク。ジャンプ・パックで敵の後衛に一気に接近し、バリア・プロジェクターでチームを守りつつプレッシャーをかけられます。バリアを適切に使用することで、敵のフォーカスを分散できます。
- D.Va
- 高い機動力と防御マトリックスによるダメージ無効化能力が特徴。ダイブ時のフォローアップが得意で、敵を分断する役割を果たします。アルティメット「自爆」はエリア制圧に優れています。
- レッキング・ボール
- グラップリング・クローを活用した高速移動が可能。敵チームの陣形を乱し、孤立したターゲットを作る能力に優れています。高い耐久力もダイブ構成向きです。
ダメージ(DPS)
- ゲンジ
- ダッシュスキル「風斬り」での素早いキル確認が可能。アルティメット「龍神剣」も強力で、サポートを狙った集中攻撃に適しています。
- トレーサー
- ブリンクで自由に動き回れる高い機動力を持ち、単独で後衛を狙う戦術が得意。1対1で優れたパフォーマンスを発揮します。
- ソンブラ
- ハッキングスキルでターゲットを無力化し、孤立させる能力があります。高い隠密性と逃げ足もダイブ構成にマッチしています。
サポート
- ゼニヤッタ
- 不和のオーブでフォーカスした敵へのダメージを増加させ、ターゲットの迅速なキルを助けます。高火力を持ちながらも耐久力が低いため、チームの保護が必要です。
- キリコ
- 瞬間移動スキルでダイブメンバーに素早く合流し、サポートする能力があります。回復力が高く、アルティメット「狐走り」で攻撃の起点を作れます。
- ルシオ
- 高速移動バフでチーム全体のダイブ能力を強化します。機動力が高く、狭い場所での戦闘でも活躍します。
まとめ
これらのヒーローは、それぞれのスキルセットによってダイブ構成の効率を最大化します。特に、タンクとDPSが連携して同時に攻撃を仕掛けることが重要です。また、サポートはダイブメンバーへの迅速な回復と支援を提供する役割を担います。
ダイブ構成の基本戦術
ダイブ構成を成功させるには、ターゲットの選定、連携、ポジショニングの3つが鍵を握ります。この章では、それぞれの戦術について詳しく解説します。
1. ターゲットの選定とフォーカス
ダイブ構成では、敵のどのヒーローを狙うかが勝敗を分けます。以下のポイントを押さえることが重要です。
- 優先ターゲット
ダイブ構成の主な目標は、耐久力が低いヒーロー、特に敵のサポート(ヒーラー)やバックラインのDPSです。例えば、ゼニヤッタやアナは優先的に狙うべきターゲットです。 - 孤立した敵の確認
マップ内で位置が離れている敵を発見したら、即座にフォーカスを合わせます。VCやチャットなどのコミュニケーションツール(カウントダウン)などを使い、全員が同じターゲットに集中攻撃できるようにします。

- ターゲット切り替えの判断
狙ったターゲットがバリアや回復によって倒しきれない場合、すぐに次のターゲットに切り替える柔軟さが必要です。
2. チーム内の連携とコミュニケーション
ダイブ構成は全員のタイミングとフォーカスが一致していることが前提です。一人でもミスをすると効果が半減するため、連携が特に重要です。
- 開始の合図
タンク(例:ウィンストンやD.Va)がジャンプやブーストを使って突入するタイミングを全員で共有します。この瞬間がダイブ成功の鍵です。 - 役割分担
タンクが敵の注意を引きつけ、DPSがキルを確定させ、サポートが迅速に回復や強化を行う役割分担が必要です。 - VCやピン機能の活用
声での連携が取れない場合でも、ゲーム内のピンシステムを活用してターゲットや目的地を明示します。
3. マップコントロールとポジショニング
ダイブ構成は、マップの地形やオブジェクトを最大限に活用する戦術です。
- 高台の利用
高台を陣取ることで、敵を上から奇襲したり、逃げ道を確保できます。特にウィンストンやD.Vaはこの動きが得意です。 - エリア分断
ダイブは敵チームを分断し、孤立した敵を狙うのが基本です。タンクやDPSが別々の方向から攻撃することで、敵の陣形を崩します。 - リトリートの計画
ダイブ構成は攻撃的な戦術ですが、引き際も重要です。攻撃が失敗した場合、迅速に撤退し体制を立て直します。
成功するダイブ構成の条件
成功するダイブ構成は、単に「突撃する」だけではありません。全員が役割を理解し、敵を混乱させるスピードと連携が求められます。各自が自分の仕事に集中しながらも、チーム全体として1つの目的を共有することが肝心です。
ダイブ構成の強みと弱点
ダイブ構成は、その高い機動力と迅速な攻撃で戦場をコントロールする優れた戦術です。しかし、同時にいくつかの弱点を抱えており、それを克服するためのプレイが求められます。この章では、ダイブ構成の強みと弱点について詳しく解説します。
ダイブ構成の強み
- 高い機動力
- 敵後衛への圧力
- 敵のサポートや脆弱なDPSにプレッシャーをかけることで、敵の火力や回復力を大幅に低下させます。これにより、チーム全体の戦闘優位性が高まります。
- 戦闘開始の主導権
- 突然の攻撃で敵チームを混乱させることで、戦闘の主導権を握りやすくなります。迅速なキルによって数的優位を作ることができれば、勝利の可能性が大幅に高まります。
- 柔軟な戦術展開
- 高機動力を活かして敵の配置に応じた柔軟な攻撃が可能です。マップの構造を有利に活用できるため、多様なシチュエーションに対応できます。
ダイブ構成の弱点
- 連携ミスのリスク
- ダイブ構成は連携が命です。一人でもタイミングを間違えたり、フォーカスがバラバラになると、敵に反撃の隙を与える結果となります。
- 特定ヒーローへの弱さ
- 耐久力の低さ
- ダイブ構成の中心となるヒーローは、攻撃的である反面、耐久力が低いことが多いです。そのため、集中攻撃を受けるとあっという間に崩壊するリスクがあります。
- 防御力の不足
- 敵のカウンター攻撃やラッシュ構成によるプレッシャーに弱い場合があります。特に敵が固いバリアや範囲攻撃で守備を固めている場合、ダイブの効率が下がることがあります。
- 高いスキル要求
- 各プレイヤーがヒーローのスキルを熟知し、状況に応じた判断を迅速に下せることが求められます。個人スキルが低い場合、構成全体が破綻する可能性があります。
まとめ
ダイブ構成は、敵チームを混乱させ、短時間でアドバンテージを得る強力な戦術です。しかし、強みを活かすためには、高い連携力、柔軟な戦術対応、敵のアンチピックを考慮したプレイが欠かせません。また、弱点を理解しておくことで、リスクを最小限に抑えることが可能になります。
ダイブ構成への対策
ダイブ構成に対抗するには、敵の動きを予測し、適切なヒーローと戦術を採用することが重要です。この章では、ダイブ構成に対抗するための具体的な戦略やヒーロー選択、マップでの立ち回りについて詳しく解説します。
1. ダイブ構成の特徴を利用する
ダイブ構成は、連携と高い機動力に依存しています。これを逆手に取り、敵の動きを封じたり分断する戦術が有効です。
- ターゲットの分散
敵チームのフォーカスを分散させることで、ダイブの効果を弱めます。固まらずに、戦術的にポジションを散らして敵が一箇所を攻撃できないようにします。 - 距離の維持
ダイブ構成は近距離戦に優れています。そのため、長距離から攻撃できるヒーローや、敵が近づく前に仕留める戦術が有効です。
2. 効果的なヒーロー選択
アンチダイブに強いヒーローを選ぶことで、ダイブ構成の勢いを抑えられます。
- タンク
- ダメージ
- サポート

3. 戦術的なポジショニング
ポジショニングの工夫は、ダイブ構成の攻撃を回避するための基本戦略です。
- 高台の確保
高台に位置取ることで、敵が突入する際にアプローチを制限できます。敵が飛び込む際に体力を消耗させることが可能です。 - 狭い空間を避ける
狭い場所はダイブ構成にとって有利な環境です。広いエリアや高所を中心に戦うことで、敵が効果的な突撃を仕掛けづらくなります。 - 集団行動の徹底
チームメンバーが孤立すると、ダイブ構成のターゲットにされやすくなります。互いをカバーできる距離で行動することが重要です。
4. 戦術の応用
敵のダイブ構成に対抗する際、以下のような応用戦術も効果的です。
- カウンターダイブ
ダイブ構成で敵を狙う戦術を逆手に取り、敵が突入してきた際に同じく迅速に反撃を仕掛ける。特に、D.Vaやソルジャー76を組み合わせることで、敵を返り討ちにできます。 - 持久戦術
突入後のダイブ構成は、スキルを使い切ると無防備になります。スキルを消耗させることを目的に耐え、持久戦に持ち込むことも有効です。
まとめ
ダイブ構成への対策は、敵の動きを予測して無効化する防御戦術と、アンチピックのヒーロー選択に依存します。特に、ポジショニングを工夫し、敵に孤立したターゲットを与えないようにすることが重要です。
